こんなお伽噺あり?とついつい言ってしまう程の面白さ!
- ★★★ Excellent!!!
シンデレラはお城の舞踏会に行って王子様と出会い、十二時の鐘の音と共にガラスの靴を残して去っていく――
これが私達が知っているシンデレラの物語。
しかしそうではないシンデレラがいたとしたら?
料理を作る事しか頭にないシンデレラが、カボチャの煮つけがきっかけで王子様と出会うという驚きの展開で、最初からこの物語に引き込まれてしまいます。
長編にも関わらずそんなに苦にならずに読み進めていけるのは、天然で鈍感でちょっと抜けたところのあるシンデレラの一人称が読みやすい事と、登場人物のキャラがそれぞれ個性があって感情移入しやすい事だと思います。
シンデレラだけでなく、他の童話やお伽噺の話もあるので、この一作で何作もの物語を体験する事ができます。
この中から好きなストーリーを選んでみるのもいいかも知れません。
『こんなお伽噺あり?』とついつい言ってしまうと思いますよ(^^)