彼には、サックスを吹かなきゃならない理由があった

帽子さんを気にかける、やさしい理香さん。
彼女のために練習しようと思いついた『English Man In New York』。

サックスは、マウスピースだけでも音を出せるようになるまでは個人差が大きく、8小節だけとはいえ、三ヶ月であのロングトーンを吹くには相当頑張ったはず。
彼の心の中では、最後まで吹いていたのでしょう。

ソプラノサックスの物悲しいイントロが、いつまでも心に残る物語です。
誰かのちょっとした優しさを受け入れられたら、運命は、未来は、変えられるのかも知れない、そんな希望を与えてくれます。

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