瓦版屋が行く! お江戸の隠れ家酒場とほろ酔いナンパのルポ/他

(第1話として収録の「春の秋波は酔い待ち草よ」のレビュー)

落語調と言おうか、軽妙で洒落っ気の利いた語り口が凄くいい。
この世界観にふさわしい言葉でレビューを書けない自分が残念だ。

話者である瓦版屋はスクープを求め、謎解き屋と行動を共にする。
謎解き屋は中性的なイケメンで、若いくせに超然とした人物。

中盤まではグルメルポと思わせておいて、実は「恋の話」である。
フェロモンむんむんの食べごろ美女は、色香の陰に誰を想うのか。

ウェブ小説の世界ではかなりレアな文体だと思う。
珍しいもの見たさで、ぜひ覗いていただきたい良作。

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落語っぽい軽やかな語り口がなぜだか似合うイタリア男の
「美味しいピッツァ! ありまぁす」

妖艶で頽廃的な雰囲気からのグロテスクで見事なオチが光る
「花を食む。」

面白い秀作です。

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