夜一人で読むのに最適な怪談型ホラー(責任は持ちません)

一般人が遭遇する怪談話を扱ったスタンダードなホラーです。
心理描写や怖さの演出は手堅く、きっちりといい仕事をしてくれます。

この作品の面白さは、その構成でしょう。
最初にまず、青年の葛藤や傷の克服を交えた、現代風の怪談が。
次に付記としてどストレートなオカルト話が続きます。
ちょっと「恐怖新聞」(古い例えかな……)を思わせるこの付記が、本編とは違うテイストで、まさに“二度美味しい”というサービスぶり。

ホラーで原因や由来を詳細に書いてしまうのは、無粋というものです。
残された数多くの謎は、人の知る所ではないのか、いずれ後の話でも絡んでくるのか……

続きを楽しみに待たせてもらいつつ、第一話「隣の部屋」を読んでのレビューでした。

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