モモと不思議な魔法の小瓶

作者 久遠悠

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★★★ Excellent!!!

大切な小瓶を「男たち」に放り捨てられる主人公モモ。

小瓶を取り戻そうとしたモモは、崖から落ちてしまう……。

川で倒れているモモを見つけたのは、少女リゼット。


山、川、そして穏やかな町。美しい自然描写と、優しげであたたかな登場人物が登場します。(もちろん、敵もいますが)

僕らが子どもの頃に夢中になって読んだファンタジー、そのままの世界です。

こういう世界に、一度は行ってみたいものですね(笑)

色々なファンタジックな言葉もたくさん登場し、ファンタジー好きなら満足の作品ですね。おすすめです。

★★★ Excellent!!!

 謎の小瓶を大事に抱える青年、モモ。
 小瓶には、人の幸せが溜まっていくのだという。

 どこから来たのかも分からないモモは、とある河原で行き倒れてしまう。
 それを助けたのが、パン屋を一人切り盛りする少女リゼット。


 作品のメイン舞台は、リゼットのパン屋です。
 なかなかピンチな状況らしく、店の存亡も危ぶまれています。
 リゼットを慕う子どもたちや、優しい老人も気にかけてくれるものの、そう簡単に解決する問題ではなさそう。
 そこに現れたのがモモなのですが、果たして彼に名案はあるのでしょうか……。


 このモモの人柄が面白く、単純なヒーロー像とは少し異なります。
 優しい青年ではあっても、どこか気弱で、時に冷淡。
 魅力と欠点は表裏一体なんて言いますけれど、モモもまさしくそんな矛盾を抱えたキャラクターです。

 異世界情緒を漂わせるドラマは、中編ながら正統派。
 派手な魔法や竜が登場しなくても、いつか行ってみたくなる街がそこにあります。

 海外児童文学のようなハイファンタジー好きに、ぜひオススメしたい一品でした。