軽快な転移物、でも一風変わった味わいが魅力的！

テンプレ気味の召喚物かと思いきや、冒頭から少し妙な違和感があります。
主人公は勇者でも魔王でもなく、黒子役をやれと女神に命じられ――。

オヤジ脳の主人公に、一癖も二癖もある女性陣。
そしてやっぱり勇者も別にいるわけで、話が進むにつれ不穏な雰囲気に。

ダーク・ファンタジーを名乗っているのはダテではなく、なかなかハードな展開も見せます。
善悪は割り切れず、敵味方もハッキリしない。
大体、この主人公はチートというには微妙な存在なんです。

単純爽快な話が好きな方には向きませんけれど、こんな異世界もあるんだなと、予想を裏切る面白さを提供してくれます。
ダークと言っても読み味は軽く、サクッと締まる12万字。サービスシーンも有り。

皆さんもぜひどうぞ！