センジューショキチョー? なにこれ面白い!!

私の中で、労働組合ってなんだかあんまり良いイメージがなかったんです。
普段お世話になる訳じゃないのに新人の安月給からも毎月組合費を天引きされるし、勤務時間外に変な動員かけられるし……。
という先入観で読み始めたお話でしたが、見事に覆されました!

まず主人公の丸井君の語り口が軽妙で、ストーリーがすっと頭に入ってきます。
難しい組織や法律の話も、軽い口調のメールなどを通してわかりやすく上手く説明されているので、なるほど、組合ってこういうことをやってくれていたのかーと素直に感心させられます。

そして、登場人物たちのキャラがいい!
作者様のリアルな知人の方々をモデルにしているというだけあって、作中の人物たちはまるで自分と同じ空間にいるかのように生き生きと動いています。
そんな中でもガチガチのリアルになりすぎず、ツン(デレ?)の女性やこんな先輩がいたらいいな❤️という兄貴分の委員長、とことんイヤラシイ攻め方で主人公を追い詰める上司など、物語をおもしろく盛り上げるスパイスが沢山散りばめられています。

真っ直ぐで熱い男、丸井君が頼れる仲間たちと一緒に職場の不条理に挑んでいく、堅苦しい肩書きからは想像もできない痛快なお仕事小説です!

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