しょきちょー!
穂実田 凪
序幕
(モノローグ序)
世の中には色んな仕事がある。けど、あの数年間、俺がやっていた仕事は結構珍しい部類だと思う。せっかくだからその話をしよう。
ああ、最初に言っておくよ。正直言って、俺はあの仕事に悪戦苦闘していた。前任は急にいなくなるし、目の前に迫る業務は初めてのことばかり。だから、もどかしい思いをさせるかもしれない。だけどまあ、退屈はさせないと思うから、聞いてくれると嬉しい。
俺の会社はいわゆる小売業者で、その業界の中では名の知れた方だ。歴史も古くて、社員数もそこそこいる。俺はそこで営業をやっていた。毎日毎日、馴染みの顧客のところに顔を出して、注文や問い合わせを受けたり、商品の説明なんかをしていた。
俺は営業の仕事が好きだったし、会社に対して小さな不満は多少あったけど、それなりに円満な社会人生活を送っていた。入社してから5年くらいか。ずっと営業一筋だった。
そんな俺がなんであの仕事に就くことになったのか。
まずはそこから話そうか。
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