猫が導く結末とは

ありふれた日常の描写から、猫を追ってどんどん非日常の景色へと入り込んでいく…その描写が見事です。

特筆すべきは、簡潔かつ効果的にまとめられた地の文だと思います。
主人公の心情について直接描写した部分は、ほとんどありません。ですが、風景描写で心情を上手く表現しているので、主人公が何を考え感じているのかが、かえってよく分かります。

必要なシーンでは地の文をしっかり書いてらっしゃることを考えると、作者の方は元々地の文をしっかり書ける方なのだと思います。その上で、シーンに合わせて地の文の量が効果的になるよう調節している…そんな印象を強く感じました。

この技術、同じ書き手として、本当に羨ましい…!
読んでいて嫉妬心が出てきてしまう作品です。
読み手の方のみならず、書き手の方も是非、ご一読ください…!
きっと勉強になると思います!