あとがき
あとがき
なんでこの作品を書こうと思ったのか。
投稿を終えた今、改めてそれを考えていました。
今回のコンテストに投稿したきっかけはもちろん戦争があったからです。
ロシアが核戦争の使用も辞さないなんて報道があったからです。
もう散々戦争は悪いこと、核兵器は最悪の兵器、なんて言われていたと思うんですが、現実の前にはそんな単純なことすら吹っ飛んでしまうんですね。
国連の理想も、被爆国である日本の言葉も、なんの意味も効力もなかったんですよね。違いますか? 違うというならどうしてこんな有様になってるんです?
あきらかにボクたちには自覚が足りない。
そして想像力が足りない。
現実を前になにもできることがない。
無言の言葉は誰にも届くことはない。
つまるところ人間ってどうしようもなく愚かで悲しい……
なんかいつもそこに戻ってしまう。
そもそもなんでこの作品を書こうと思ったのか?
それを思い返してみる。
ボクが最初にこれで書きたかったのは天才発明家とそれを悪用する人間たちのことだった。戦争だったり犯罪だったり。そして集団の低年齢化の話とか。自分さえよければいい、なんて風潮が蔓延してることとか。
それをコメディーのスパイスをたっぷりと振りかけて、寓話的、童話的な物語にしたいと思っていた。ついでに一人称では限界のある、本人の意識外の話を盛り込むための三部構成とか。あとは中学生くらいから読めるように気を使ったりして。まぁとにかく持てるもの全部をつぎ込んで書いた。そしてなにより、たとえ愚かでも人間って可笑しくて素晴らしい、そんなことを書きたかった。
ボクにとっては渾身の思い出深い作品だ。
(ああ、なんか文章が乱れてる……です、ます調すら崩壊してる)
で、今はこれを書いて本当に良かったと思っている。ちゃんとラストまで書き上げることができて良かったと思っている。
というのも読み返してみても、今のことがちゃんと書けていると思うからだ。今、読んでも、この物語の中に通っている思想は悪くないと思えるからだ。
ボクの書いた物語は間違っていなかった。
改めてそんなことを思った。
もう自画自賛みたいなあとがきで申し訳ないが、これで黙ります。
最後にこれを読んでくれたすべての方々に感謝の言葉を。
レビューを寄せてくれた方、コメントの数々を残してくれた方、短い言葉の交流の中にうれしい言葉がたくさんありました。その言葉にどれだけ励まされ、うれしい気持ちになったことか!
久しぶりの改稿と読み返し、新しく読者になってくれた方々との交流、今回のコンテストも実に楽しいものでした。
みなさんどうもありがとう!
とにかく感謝の気持ちでいっぱいです。
願わくば、みなさんの歩く道が光で包まれていますように!
関川 二尋
アトランティスのつまようじ 関川 二尋 @runner_garden
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