第14話 展開

読者選考が締め切られました。


上位は全てなっちゃおう勢に占められてしまいました。


おばあさんは段々と元気がなくなり、時折、「もうやめちゃいましょうかねぇ」とつぶやくようになりました。


あのころ……梅の木の枝に愛のポエムを結んでいた頃は、おばあさんは人の目など気にせずに、自分の思うままのポエムを綴っていました。


カクヨムたろうは、おばあさんが望むなら、また本の梅の枝になろうかしらとふと思いましたが、おじいさんがおばあさんの士気を高めます。


「ばあさんや、わしはばあさんの小説が大好きじゃ。わしらの馴れ初めから今に至るまでの愛の小説を読んでわしは心から感動しておるのじゃよ。この愛の小説を、他人に選ばれないからと言って、嘆いちゃならない。ばあさんが丹精込めて創り上げた愛の小説を自分で否定しちゃならないんじゃよ!」


カクヨムたろうはハッとしました。


そう、それこそカクヨムたろうが目指していた境地だったからです。


でもカクカワの神の意志は違っていますが……。それはまたのお話。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る