第13話 絶望
カクヨムたろうは不正ユーザーの取締に心血注ぐことにしました。
その間にも読者選考の締切が迫っていきます。
恋愛ジャンルでビッグロゼの眼鏡に適う小説がないか目を凝らしつつも、黙々と仕事をし続けました。
それでも、おばあさんの小説は群を抜いていました。
それもそのはず。
カクヨムで設定しているタイトルの制限文字数は30文字近く。
そのすべてを使って、おばあさんはタイトルを書いていたのです。
タイトルで内容がわかるために、おばあさんの小説は愛されました。
そして、適度な長さと更新。それも愛される理由でしたが…………
後から参入してきたなっちゃおう軍勢はある程度数を稼いだ後コンテストに応募してきて上位を占めてしまいました。
その夜……おばあさんの抑えた嗚咽がカクヨムたろうの耳にも届きました。
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