異世界ものに異議あり

 異世界は書くのも読むのは楽しい。なぜならば物理法則を無視して、好き勝手に世界を描くことができるからである。魔法が使える、神様がいる、魔物がいるなど、我々が暮らす平凡な地球よりも魅力的に感じやすい。
 しかし、良く考えれば、その作られた異世界はある程度、秩序が無ければ、その世界に住むものとしてはいい迷惑だ。たとば、時間が把握できなければ、約束事も出来ないし、組織(異世界ものではギルドに相当するもの)を作るのに困る。これだと、魔王を倒しに行く場合ではなくなってしまう。そう考えれば、著者のいう通り、設定だけで筆が止まってしまう。そうすると、やっぱりガッチリとした設定が必要となる。
 この著者が夢を抱いた異世界ファンタジーを実際に書くかは知らないが、こんな構想するのも面白いものだ。
 

P.S.
このレビューを書いている本人もこんなことを考えながら、自分の作品を書いています。皆さんも物語を作るときに『一行で書くのを諦めた異世界ファンタジー』を参考にしてみてはいかがですか?

その他のおすすめレビュー

忍び寄る混沌 神田千尋さんの他のおすすめレビュー18