穏やかに静かな情景。胸を揺さぶるラスト。多くの人に読んでほしい。

静かに癒され、やがて胸が強く揺さぶられる。涙が溢れ、止められない。
素晴らしい物語です。

戦争末期。主人公が過ごすことになった、疎開先の小さな村。
そこで寄り添いながら健やかに生活する子供達。心癒される懐かしい情景を描きながら、物語は静かに進んでいきます。
そんなある日、彼らが出会う「もっちん」と「みかん」。愛らしいその姿には、思わず微笑みが漏れます。

やがて、村に起こる大きな出来事——

そして、時を経たその場所を再び訪れる主人公を待っていたのは——。

子供が、清らかな心で見る風景。時を経て、体の自由を奪われた主人公が眼にする情景。
その風景が、一つに重なる。
それはまるで真実を言い得ているようで——強く心を揺さぶられます。
思わず涙が溢れます。

短い中にたくさんの思いが凝縮された、ぜひ多くの人に読んでほしい作品です。

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