壁の外の真実を知った時、本作が稀に見るSFの傑作だと知る事になるだろう

小説の概要を読む限り、大人気漫画「進撃の巨人」を彷彿とさせます。それは偏に「壁」の存在、そして「エイチェスと呼ばれる害獣」=巨人という脳内変換があるからかもしれません。

事実、「壁」の外には一体何があるのか――というのが主題となっていまして、本作はその謎について、INTENSIVE(徹底的)に、SF的回答への道筋を辿っていきます。

その手腕たるや、お見事としか言いようがありません。

読んでいる最中、「進撃の巨人」がチラチラと脳裏を過りはしましたが、向こうはファンタジーであり、こちらはSF。この違いはとても大きいと思います。

「壁」の外には何があるのか。そして「エイチェス」とは一体、何なのか――?
著者様の仰っている通り、『衝撃の真実』がそこにあります。

SF短編のお手本と公言しても差し支えない本作。
是非是非、ご一読を。

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