第壹話 終ヘテ記ス

 ここまで読んでいただいてありがとうございます。

 著者の田代裕彦です。


 この先は著者によるひとり語りがだらだらと続くだけなので、興味のない方はそっと閉じていただければ、と思います。




 サテ。


 今更ではありますが、『平井骸惚此中ニ有リ』という作品と、今回の『其続』についてご説明いたします。


『平井骸惚此中ニ有リ』は、2004年~2005年にかけて富士見ミステリー文庫というレーベルから出版された全5巻のシリーズ作品です。


 その後、2015年に角川文庫より『探偵作家は沈黙する 平井骸惚此中ニ有リ』として第1巻が復刊されました。

 この復刊企画は、2~5巻の復刊も構想の中には入っておりましたが、諸般の事情によって第2巻以降の復刊は中止となってしまいました。


 復刊の際には、全5巻の「そのあと」のことも考えられており、そのために執筆したのが今回投稿させていただいた『其続』になります。

 つまり、「第6巻目」の一部として書かれたものだったのです。


 ですが、ご説明の通り復刊が中止となったため、当然、第6巻の話も流れ、書いた原稿もそのまま死蔵されたというわけです。


 本来ならこういう場に出すものではないのかもしれません。

 なによりオリジナルから13年、復刊からも1年以上も経った頃になって、今更、新作だの続編だのを人様の前に出すのは未練がましく滑稽に映るかもしれません。



 それでもこうして投稿させていただいたのは、ちょっとしたきっかけがあったことも確かなのですが、

 2015年の復刊に際して、多くの方に応援していただいたにもかかわらず復刊が中止となり、期待を裏切るような形となってしまったことがずっと心残りだったのです。


 これがその代わりとなる、などとは思ってはおりませんが、せめてものお礼とお詫びとなればと投稿させていただいた次第です。


 また、そのような事情なので、

 今回初めて『平井骸惚此中ニ有リ』に触れたかたには、極めて不親切なお話となってしまっていたこともあわせてお詫びいたします。

(本当にそんなかたがいらっしゃるかどうか、そしてこんなところまで読まれているかどうか、甚だ疑問ではありますが……)


 ありがとうございました。

 またどこかでお目にかかることができれば幸いです。



     大正106年 1月 田代裕彦

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平井骸惚此中ニ有リ 其續 田代裕彦 @tashiro

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