現代文明が、コンピューターの暴走により滅びた未来社会が舞台の、SF短編小説。決して後味の良い話ではありませんが、だからこそ、ぐっとくるものがありました。
黒澤伊織です。旧ペンネームは山野ねこ。出版するときに、なんか作品とそぐわない名前だったので、重めの名前に変えました。 作風としては、社会派の小説が多いです。…
古い小説や映画などで描かれていたユートピアの情景が、現在の視点から見ると個々の感情を否定するなどのディストピアそのものになってしまう、と言う事例は多々存在します。この小説で取り上げられている事例も、…続きを読む
不穏な空気がヤバイ。もう。オーバーテクノロジーダウン後の世界は、ほんと困った世界だ。そして、現実ってこういうもの。いい!
主人公の直感的な「嫌な予感」がどんどん増幅していく、その心理描写とパニックの様子がとても細かくて、読んでいる方も不安を煽られる。18人の中で、彼が唯一、本当の意味で「人間」だったんだろうと思う。…続きを読む
絶望から逃げ出した。希望を追いかけた。世界の外側に希望があると思っていた。でも、外と内は、表裏に過ぎないと、私たちはいつか気が付くのだ。……恐ろしいほど透徹された物語。そのテーマ性の強さ…続きを読む
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