思わず「は?」と声が出た。

作品のタイトルを見て、私は当初舐めていました。

世に出るコラボレーション作品。それこそVSと名のつく物は、VSとは名ばかりの、生ぬるい共闘物ばかり。

本作も、当然そうだろうと思っていました。

ダラルードとヴラマンク。二人の偉大な英雄王が、どことも知れぬ異世界で、突如現れた巨大な悪と手を取り合って戦う……そんな、どこにでもVS物のストーリーだろうと。

しかし、そんな自分の「生ぬるい」先入観は、第一話から打ち砕かれました。ペギラン……。スリーピングマジェスティで一際輝いていた名優が、一話にして斃れていたのです。

思わず声が出ました。

いやいやいや、まさかまさか、そんな馬鹿な。

まだ死んだと決まったわけではない。そうだ、次……次の話。
二話、三話、四話、五話……希望は打ち砕かれ、ペギランは生き返らないどころか、より悲壮な運命を背負って、退場……。

そして悔しいかな、この展開がクソ面白い……。
気がつけば最新話まで読了し、続きを渇望している次第……。


『降魔戦記を知らなくても楽しめる!』
『スリーピングマジェスティを知らなくても楽しめる!』

私はそんな馬鹿なことは言いません。

この作品は、徹底的に降魔戦記とスリーピングマジェスティのファンのための作品です。
どちらか片方だけでも知っているなら、きっと本作は史上最高の娯楽時間を貴方に与えてくれることでしょう。



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