つまりロックン・ロールなんです。

どうしようもなく女々しくって情けなくって軽薄で。

だけど、ダメであればダメなほど、ダサければダサいほど魅力的にカッコいいのがロックン・ロールであるならば、この小説は正にロックン・ロールなんです。

バンドの形でなくったって、エイトビートでなくったって、4チャンネルで音を出してなくったって、例え文字だけでも存在出来るロックン・ロールがあるのです。