設定・解説・後づけ(オマケのオマケ)

設定・解説・後づけ

*主要人物


 高柳たかやなぎ 宗太そうた

 年齢は25歳より上くらい。

 マンション買う位なので多分お金持ち。

 本人は強気のつもり。人当たりはマイルド。

 嫁がすきすぎるあまり、気を使いすぎている。

 (後づけ)

 仕事は特に決めていない。でも唐突に休めるくらいにはホワイト。

 通勤にはバスを利用。マイカー通勤したいと思っている。

 公園近くのマンションを買ったのは子供ができたら云々とか思ってるから。

 嫁関連ではドジっ子を発揮する。


 高柳 真奈まな (旧姓は決めていない)

 宗太と同い年。

 気を使いすぎる旦那にやきもきしている人。

 本人は宗太に気を使っている自覚はない。

 宗太に対して当たりが強め。

(後づけ)

 在宅ワーカー。まさかマンションを購入するとは思ってなかった。

 仕事の書類を汚したことに対しては気にしていない。

 靴を捨てたことは未だに負い目を感じていたりもする。

 

 二人の関係。

 夫婦。学生時代の同棲を経て、就職後2-3年で結婚。

 


*サブキャラ


 電車内のカップル。

 年の頃は20前後の二人組。

 たまたま通勤バスに乗っていただけで、朝帰りだったりする。

 男の方が叱ったのは遊んでた俺たちが云々。

 (後づけ)

 女「見てあの疲れてる人。男とよく似てるよね」

 男「は? にてねぇし」

 女(似てると思ったのになぁ)


 ダウンを着た乗客

 強面。

 (後づけ)

 宗太に先に謝られたので、謝るタイミングを逸した。


 陽だまりにいた茶色いコートのおっちゃん

 宗太に反射した日の光をみせるためだけに存在を許されたおっちゃん。

 

 車内にいた疲れた顔の女。

 人生初の13連勤目だった。

 今日いけば明日は(違法だから)休めるはず、と淡い期待を抱いている。



*解説

 ――物語ができるまで

 まず小説を書きたいからはじまって、どんな(コンセプト)、どういう(あらすじ)、どれくらいの(肉付けあらすじ)、完成予想図(最終あらすじ)。

 一回目の推敲時に初校と称しているのは、あそこまで書いてはじめて印刷して、チェックしているから。実際は初稿が正しい。

 残念ながら5千字の執筆時に、無意識的に行っていた構成の入れ替えは反映されていない。というかやってから気づくパターン多し。

 

 ――文体で遊ぼう

 クノーの文体練習ほどすごいことはしていない。伊坂幸太郎の真似にも及んでいない。けれど勉強にはなった文体あそび。


 意地でも体言止めは最初は倒置を使わない予定だったのだが、苦しくなりそうだったので妥協。人名で終わるのも妥協。そのあたりをもう少し厳しく縛ると、より勉強になるかもしれない。


 比喩多用は、最初は話の筋に合わせて比喩を書こうとしていた。けれどそうそういい比喩はぽんぽん思いつかない。あらためて文学系の人たちの凄さを思い知ることになりました。まぁ、あそこまでごちゃごちゃ比喩だらけにする作家なんて……。

 

 三人称サーバル……けものフレンズでやってることを文体にできないかと思ってやってみただけ。よく見たら三人称神(サーヴァル)視点って感じですね。語彙が少ないので映像用の脚本形式じゃないと無理っぽい。なにより元の短編を知っていることが前提の一発ネタ。


 λμ式軽薄三人称は、私独自の文体ってなんぞや、と模索している内にできてきた文体。口語表現がたっぷりで少しうざったいくらいに独白が入る。三人称単視点だけど、もう少し主人公に近い感じ。独白や一文の最後に入っている感想じみた単語は削ってしまうことも多い。

 ラストの関係がほかの文体と少し違う。宗太がなにをしているのかは不明。


 ――構成で遊ぼう

 文字通り、同じ原稿の話の順序を入れ替えたり、削ったりするだけ。

 それだけでも随分話の印象が変わるよ、という話。

 ドラマティックで、は大オチの一個前で最も動きが激しい箇所を冒頭にもってきている。いわゆるハリウッド式、ドラマ式の時系列弄り。私的にポイントだと思うのは本当の大オチをもってきてはいけない、ということ。

 冒頭の事態までたどり着いたら、そこからもう一回ひねる。じゃないとエンタメっぽくはならないし、油断できない感じが薄れる。


 一瞬で、は変化球。バスに乗る場面を想像に変換し、あらゆる手がかりからその場で記憶をたどっていくスタイル。やっている方は楽しい。読んでいる方は今がいつでどこなのかを見失いやすく、読みにくいと思う。このことから、回想を多用すると意味不明になる、ということが分かる。


 ぐっと削って、は単純にあった方がいいと思うけど無くても話は成立する場面を片っ端から削ったもの。実字数にすると二千五百字くらい。

 言い換えれば、私の書く話のおおよそ半分くらいは、演出である。この割合が多いのか少ないのかは不明。研究してみると面白いかもしれない。


 ――やろうと思ってやらなかったもの。

 12モンキーズ(映画版)な構成。時系列をほとんどランダムに組みなおす。やるのは簡単だけど、読んでいる方は苦痛だろうと思ってやめました。

 逆行する構成。読んで字のごとく、一番後ろからブロックごとに遡っていく構成で、大オチは宗太が『悪いんだけど』というシーンになる。だからなんだ、と思ったのでやめた。


*後づけ

 以上すべての解説は、書き上げた文章を自分で分析したものである。つまり、普段の私は、そこまで色々考えて書いていない。理論派ぶった感性さんである。

 小説の書きかたって人によって違うだろうけど、ここまで最初から考えて書いて人って……いるんだろうなぁ。面白いよね。

 

 ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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物語ができるまで λμ @ramdomyu

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