思いではなくとも――間違いなく幸せだったのだろう!

介護ロボット『ラポール』を軸に据えた介護と終末期の物語。

AIやロボットなどの発達によって、将来この物語のようなことが現実でも起きるのではないかと思わされるが――多くの人が介護を委託している現代においても、十分にありふれた光景なのではないだろうかと非常に考えされられた。

特に見届ける物の心情は真に迫っていて、自分がこの立場に置かれた時のことを考えてしまう。

機械に全てを任せてしまうことの怖さ、介護の大変さや苦労などを天秤にかけた時、その選択を責められる人間はいないだろう。

しかし、それでも思ってしまうのだと思う――

幸せだったのだろうかと。

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