つらくて読めない

自分は妻帯者でもお店の利用者でもありませんが、
友人知人にそう言った方々も多かったため、他人事とは思えませんでした。
いや、そんなもの関係なく、物語に感情移入してしまいました。
懇切丁寧に、丹念に、心の機微が描かれています。
果たして僕らが、恋に対して、本当に自由になれたことがあったでしょうか? 自分はなかったように思います。
いつも不自由で、もがけばもがくほど、鎖に絡め取られるような閉塞感に苛まれたいた、ように思います。
小説を書いてから、幸運にもデビューしてから、最悪な日々のがつづきもう八年も恋愛相手のいない自分ですが、
それでも煌びやかに浮かび上がってくる切なさ、強さを、この物語から、感じました。
「もう…僕に用はないだろう?」
「だから僕のことも信用しちゃいけない」
「心の醜さも含めて、僕は彼女を抱きしめる」
この小説を自分の醜さも含めて抱きしめ、是非完成させてあげてほしいです。

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