動乱のカギを握る男たちの大活劇!

こういうのが読みたかった。
こういうのが読みたかったんですよ。

国際社会の調査、緻密な描写の積み重ね、スピード感のあるアクションが一連の事件を追う2人の主人公のストーリーを骨の太い作品に仕上げていて、最後まで突き進めました。

実は作者さんは私と同世代なのですが、沢木耕太郎、船戸与一、景山民夫など海外を扱ったテーマが大流行した時期の直撃世代であり、恐らくそうした作品の影響を多分に受けているのではと感じました。それの後継、いや再来と思える懐かしさがありつつ、しかしテーマはISISとアサド政権、ロシアといった現在脚光を浴びている国際問題であるため、若い世代への「こんな事実、こんな見方、そしてこんな生き方があるんだぞ!」というメッセージにもなっています。

そしてストーリーのメインラインはハードボイルドな2人の主人公が織りなす血湧き肉躍る大活劇!
懐かしさと新しさと面白さが同居する大傑作です!とても良いものを読ませていただきました!

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