少年は戦う。ただ少女の為に。たとえその身を堕としても――

少年少女の平和な日常は突然に崩れ落ちる。
とある事件で特殊であったことが発覚した少女は、非道な人体実験の道具にされる。
少年はその少女を救うべく、ロボットに乗る。
そう、自身もまた人間で無くしていきながら――

物語の序盤から苛酷で苛烈な展開が続き、主人公がどんどん人間でなくなっていく様には大いなる悲壮感があり、その中でも純粋な「フユを救いたい」という想いだけで走る少年の姿に、幸せになってほしいという願いを読者に抱かせますが、しかしそうは世界が許してくれません。
後半に明かされる重大な謎からのスピード感がある展開。思わず後半部は一気に読んでしまいました。

KRF大賞に文句なしで相応しい作品です。
ロボット好きもそうでない方も、是非とも読んでほしい作品です

とてもおススメです。


その他のおすすめレビュー

狼狽 騒さんの他のおすすめレビュー266