風が呼んだ記憶は――風と共に去っていくのか?

主人公の鳴瀬琴葉は、ある日突然――前世の記憶が蘇る。

それは月守風呼という少女の、死ぬ間際の記憶だった。風呼は死ぬ間際に、恋人のシロちゃんと「生まれ変わって出会い直そう」と約束しており、琴葉はその記憶を頼りに自分の運命の相手を探し始める。

恋愛ものでもあり、ミステリーでもある一風変わった本作。探偵役にオカルト研の弓槻架流を置き、琴葉はその助手として校内を駆け巡るのだが――この運命の相手探しが、かなり面白い! 

弓規君は以前から生まれ変わりのことを調べており、独自のルールで運命の相手候補を四人に絞り、一人一人にアプローチをかける。後半になるにつれて謎が謎を呼ぶ展開が続く。そして、ミステリーのお約束であるどんでん返しにもあるのだが、そこは本編を読んでのお楽しみ。

正直、僕の予想は見事に全部外れたので、みなさんも是非琴葉と運命の相手探しをしてもらいたいと思う。

※ 人によっては、生まれ変わりついて独自のルールの理論がうまく呑みこめず、説得力に欠けると思う人もいるかもしれな。しかし、そこはそういうものだと理解してどんどん先に読み進めてほしい。しっかりと納得できる解答が用意されているので安心あれ。

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