何とも身勝手な願い、そして小粋な結末

 乙女ってやつぁ、と。
 神様ならずともオッサンは、悩まされるわけです。

 その願いは、随分、独り善がりなくせに一途で、貶そうにも叱ろうにも、その思いの丈には、何とも言葉を紡げない。
 叶えてやりたい気もすれども、って。
 おやおや、これ神様の気分かな?

 結末が、ただの恋愛脳な少女なら、いざ知らず。
 その身に厄をと、その想いならば、神ならずとも、読者の全てが報われて欲しいと願うはず。

 人を想うとは、そういうことだろう。

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