本作はカレーの持つスパイスが現実と小説を際立たせている短編秀作です。

カレーと聞けば
日常の思い出で溢れていないでしょうか?

誰でもよく知っているカレーは
匂いもするし、美味しいし
それらは
生きている時の楽しみでもあります。

本作の「カレー」は
主人公のそうした日常中の喜び、悲しみをブレンドした食べ物である一方、
日常で食すカレーの双方を浮かび上がらせ
カレーを取り巻く『事情』として
現実に起こりうるかもしれない問題を読者に提起しています。

本作はかの持つスパイスの効いた
現実味のある素晴らしい秀作です。

日南田ウヲ

その他のおすすめレビュー

日南田 ウヲさんの他のおすすめレビュー444