主人公は1日間の記憶が無くなる所から物語が始まります。やってくる関係者の証言を元に記憶を辿っていく謎解きな感じが面白くて好きです。そして、その後はイジメ問題や主人公の悩み、後悔等がテーマに…。短い中にミステリーと感動が上手くまとめられた作品です♪あと…カレーを食べたくなる作品ですŧ‹”( ‘ч’ )ŧ‹”。
高校生・松井広は保健室で目を覚ます。身体中にはひどい痛みがあり、加えてその日一日の記憶がなかった。友人に話を聞きその日の出来事を辿っていくと、三田という少年がいじめられてるの所を彼が庇ったと証言してくれたが…?泣けます…泣けます・゜・(つД`)・゜・
特記するなら二話、カレーを巡って主人公と富田君が会話するところ。ここから物語は急展開します。ネタバレしそうなので多くは語りませんが、この話でウルッときました。そして、重すぎない話へと……作者は優しく包んだのです。カレーのように心温まる物語。是非ともお勧めします。
カレーと聞けば日常の思い出で溢れていないでしょうか?誰でもよく知っているカレーは匂いもするし、美味しいしそれらは生きている時の楽しみでもあります。本作の「カレー」は主人公のそうした日常中の喜び、悲しみをブレンドした食べ物である一方、日常で食すカレーの双方を浮かび上がらせカレーを取り巻く『事情』として現実に起こりうるかもしれない問題を読者に提起しています。本作はかの持つスパイスの効いた現実味のある素晴らしい秀作です。日南田ウヲ