刺激的すぎるラブコメ小説! 女性向けなのに爆笑ヒーローだが問題ない。

サスペンス的な要素も盛り込まれた、女性向け恋愛小説です。

全二七一話というと、一瞬たじろいでしまう方も居られるかと思いますが、合計文字数的には普通の長編小説一本分ぐらいで、一話毎の分量も短いためサクサク読み進められます。
全体的なストーリー構成は非常に綺麗にまとまっていて、的確にコメディとシリアスが配分されたエンターテイメント小説だと感じました。

とはいえ、この作品の最大の見所は、何と言っても主要キャラ・只野直人の魅力に尽きるでしょう!
ちっとも売れない作家なのに、自尊心と自意識だけは往年の文豪も凌ぐほどじゃないかと思わせる彼の魅力(というか痛々しい言動)は、ストーリーの序盤からまさにアクセル全開。
初対面の相手にさえ臆面もなく「作家の只野だ。問題ない」と言い放つ胆力は、衝撃的としか言えません。
誰も職業まで訊いてねぇよ!と、思わず読んでて心の中でツッコミ入れたくなってしまいます。
只野は、自作小説に刺激的なプロローグを書かねばなるまいと悩むわけですが、実は本人のパーソナリティ自体が他人から見れば一番刺激的だという……。

とにかく、この只野の強烈なキャラクター性は爆笑必至。
ああ、まさにこれぞラブコメ小説。
極上のキャラノベルをお探しの方は是非ご一読を!

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