第2話 叔母さんを探して
「大丈夫かな…」
手持ちの少ない洋服を、くたびれたボストンバックに突っ込む私の背中を見つめながら、翔也が呟く。
「大丈夫よ。国内だし。日本語が通じるんだから」
その優しさに気持ちをほっこりさせながら応えると、
「いや、俺が…」
と付け足した。
そっち⁉︎
「好きに過ごして良いわよ。以前は一人暮らししてたじゃ無い」
そこに私が居着いたんだけど、そう言えば、その頃のこの部屋はそりゃあ、酷い有様だったっけ…どう酷いって、世間一般にだらしない男の一人暮らしと言われて思い浮かぶ部屋。そう、それよ。
このダメっぷりもエロボディ美女の気を引く為の手段だったりするのかな…?
「ねぇ、翔也。念のために聞くけど…セクシーボディの美女は好き?」
エロは止めておこう。うん。仮にもうら若き乙女だし。
「うん。好きだよ。何で?」
即答ですか。
「でも香夜を好きな理由はそれだけじゃ無いけど?」
そう言って座ったまま背後から私の腰を腕で囲んで捉える。
「ん?」
あ、ダメだ。この子アホだ。
そう心の中で毒づいたのに、顔面は、思わず赤くなる。
顔を背け、にやけそうになる口元を豪快に手で隠す。やめて。そういうの対処できない。
「香夜は、俺のライブ来なくて平気?」
甘い言葉を言うのは諦めてくれたかな?ちょっと惜しいけど…
「ん〜ちょっと困る。元気回復出来ないしねぇ」
それは、本当に困る。翔也のライブは全部行きたい。出来たら毎日5時間くらいワンマンライブやってくれないかと思う。
一緒に住んでいるんだから、いくらでも弾いて歌って貰えばいい…と言われるかもしれないけど、違うんだ。ライブの観客のノリと熱い声援と、それを聞いて更に上がるバンドの熱感が好きなの。そりゃあ、妬ける時もあるけど。それでも良いんだ。ライブ中の翔也は独り占め出来ない。
「叔母さんに会えると良いな」
翔也は私の背中におでこをつけて、囁いた。
小太郎に教えてやりたい。世の中には自分みたいなゲスい男ばかりじゃなく、こんな男もいるんだって。
だよね?翔也。私がちょっと居なくなる間に、浮気心起こしたりしないよね…?
「世の男全員にアンケートとったら、その状況下なら100%浮気したって結果が出るね」
死ね‼︎
電話の向こうで言い切られた瞬間、条件反射で悪態をついていた。
「やだね〜メタラーの女は日常会話が殺伐としていて」
大げさに嘆いてみせる。電話の向こうの表情まで手に取るように分かる。
「人を1人旅立たせておいて良く言うわね」
まったく悪びれる様子も無い。
「何?俺と旅行したかったの?贅沢だな」
言ってないから!
電話切ろうかしら。…と思うけど、取り敢えず我慢する。
新幹線を降り、在来線を乗り継ぎ、どんどん秘境に向かっている気がする。
どうして叔母は、実家から遠く離れたそんな辺境の地に住んでいるんだろう。
今の叔母の状況を知りたくて、小太郎に連絡を入れたのに、一気に気分が悪くなった。
「あまり情報があるわけじゃ無いけど、結婚はしてないみたいだな。印税の振込先の名義も郵便物の送り先の名義も変わっていない」
「編集部も交流が無いってこと?」
「そうだな。まぁ、彼女はあの作品完結後他の作品を書いていないし、表彰式とか、パーティーとか取材とか一切拒否だし」
すごい偏屈なのかな…
本を読む限り、そんな感じはしない。旅の友にと文庫本で買い直し読んでいた叔母の本の表紙をそっと指でなでる。
すごく優しく、愛おしく、哀しい。そんな恋愛小説なのだ。
「まぁ、親族なんだから、尋ねても問題無いだろ。聞かれても俺に住所を聞いたって言うなよ」
勝手だな。
更に
「でも、もし良い人だったら俺も会いたい」
本当にゲスいな。
泉 清子 それが叔母さんの名前。ペンネームは使っていない。
父の妹。子どもの頃から、本を出した人だ…という事は聞いていた。家にその本も有ったから子ども心に憧れもしたけど、一度も会った事が無い。父に聞いたら怒られた。祖父母は全く分からないと途方に暮れていた。
高学年くらいになって、初めてその本を読んで、泣いた。
10歳の一人の少女が、恋をする。一つ年下の男の子に。
だけど、小学生の学年の違いは、大きい。しかも女が年上じゃ。
思い続け、距離は縮まらないまま少女は卒業し、中学生になる。
一年間。少女はその男の子が入学してくるまで待ち続ける。少女は大きくは動かない。だけどいつもその子に寄り添い、優しく接する。お互いが相談に乗ったり、励ましたり、ささやかなことで一緒に笑ったり。それが中学を卒業するまで続く。
「バス停の木製のベンチに座り、痛めた腕をさすりながらイズミはぼんやり車道を行き交う車を眺めていた。
もうすぐ部活が終わり、ヒカルもここにやって来るはずだ。何となく、ブラウスの袖のボタンをかけ直したりしてみる。
怪我をした時、ヒカルは心配そうに見ていた。大したこと無かった…って笑いながら言いたい。
そう思いながら、余計な心配をかけないようにどう言えば良いのか、イズミは何度も心の中で練習していた。
夕方になっても蒸し暑い。僅かに吹いてくる風は、クチナシの花の芳香を運んでくる。鼻をくすぐる甘い香り。雨の季節に、自然が用意した癒しだと思う。
この花の香りのように、時々ふと気づくくらいの自然さで、ヒカルのそばに居たい。それ以上望まない。
けれども…ほろりと涙がこぼれ落ち、イズミは慌てて学校指定の無機質な鞄からハンカチを取り出し、涙の筋を消す。ヒカルに見せたくは無い。
月日が経つのは早い。イズミが中学を卒業するまで一年を切った。そのことに思い当たる度、胸が痛むのだ。」
小学生時代は大きかった距離がちょっと縮まり、友好的な先輩後輩の関係を築いている中学時代。
そして高校、上京と進んで行く。
イズミの恋の不器用さにハラハラし、モテるヒカルの反応や読めない気持ちにヤキモキする。
読みながら、既に翔也が恋しかった。
単線の電車を降り、砂利道に呆然とする。まだこういう道あるんだね。キャリーバックにしなくて良かった。
タブレットを取り出し、マップに叔母さんの住所を入力したけど、表示された地図はひたすら空白の地。ポツンとタグ付けられても、何の目印もありゃしない。
宿泊施設とか、有るのかな…野宿とか勘弁なんですけど。駅前に、タクシーなんて居ない。バス案内所が有るのが救いか…?
「すみません、この住所に行きたいんですけど…」
プレハブの小さな小屋に顔を出して、退屈そうに座っているおばさんに声をかけると、珍しそうにジロジロ見た後、愛想笑いを浮かべた。
「右のバス停から出る市病院行きに乗ったら行けますけど、この時間は本数少ないから…次は40分後かしらね」
マジか。40分…この何も無い寂れた駅前で…と言う心の声を読んだのか、
「前の道を50メートルくらい歩くと、左に石段があって、上がると、小さな滝があって、パワースポットとして人気ですよ」
そう教えてくれた。
パワースポットねぇ…
「行ってみます」
疲れるのは困るけど、暇だし。体力には一応自信あるし。翔也のライブ行けない代わりにパワー貰おう。
お礼を言って、バスの時間を確認し歩き出す。50メートルくらいの道が既に結構な上り坂だけど、言ってられない。歩きやすいスニーカー履いてきて良かった。
左の石段はすぐ分かった。草木の壁が急に開かれ、幅1メートルもないような土を整えただけのような階段が現れた。身を乗り出して階段の高さを確認してみる。果てしない…と言う訳ではない事だけは分かった。傾斜も低い。これなら行けるか…と腹をくくって踏み込んだ。
「お前が降りてこいよ!」
歩き出して10メートルくらいで、滝に向かって悪態をついていた。
ごめんなさい。自分の体力を過信していました。
そうだよ。確かに学生時代は体力に自信があったけど、何年前よ…と一瞬脳内で数え初めてすぐ止めた。兎に角!ひきこもりのモノ書きに体力があるとか笑わせるわ。
運動なんて、翔也のバンドのライブでヘドバンするくらいだった。それが運動にカウントされるなら…だけど。
上から降りてくる人がいて、それなりに集客力のある規模なのか?と気持ちを盛り上げようと試みる。
すれ違う瞬間、すいすい歩いているその人がかなりの老婆と気付いてさらに凹む。
いやいやいや。パワー貰いに行く筈が、既にパワー使い果たしそうってなんなの。
ここまで来たら、失った分のパワーを回復させてもらわないと割に合わない。その思いで足を動かし始める。頑張れ私!きっと出来る子な筈!
いつからかサラサラと水の音が聞こえ始め、それが次第に濁音を含んだ力強さを増して行く。涼やかな風が吹き下ろして来る。
ハッとして顔を上げると、木々の間からキラキラと舞う水しぶきとともに、音の元である滝の水の流れが視界に飛び込んで来た。
「有ったじゃん!」
思わず呟く。ほら、私出来る子じゃん!
実際は、そこから更に道は続いていたのだけれど、ここまで来て、その姿を見たら、もう体力云々言ってられない。火事場の馬鹿力?むしろ、元を取る!と言う貧乏根性で登りきる。
「パワー、チャージ!」
滝のそばに立ち、両手を広げて目を閉じる。
パワースポットでの正しいパワーの授かり方を、そう言えば知らない。
とりあえず、凄く気持ちが良いので、吸い込んで堪能しようと、このセリフとこのポーズ。
木製のベンチがあるだけの場所だけど、確かに気持ちが良い。
そして、「ご自由に」と書かれた張り紙の下にカゴに入った野菜が置かれている。まだ瑞々しい。
あぁ…と思い当たった。さっきのおばあさん、農家っぽい出で立ちの。
コレを届けに来てるんだ…
胸がちょっとキュンとして、真っ赤なトマトを手に取る。ずしりと重い。
「いただきます」
かぶりつくと、心地よい甘みと、程よい酸味と、そしてスーパーの物にはない独特の青臭さ、自然の香りが広がった。
これ、美味しい…
何だか頬が緩む。あぁ。私一人旅で緊張していたんだな…凄いな。失った以上のパワー貰った気がする。
「後8分〜‼︎」
人生は平坦では無い。上り調子の事もあれば、下りの時もある。…なんて高尚な話ではなく、石段を転ばないように駆け降りる。バスの時間まで後8分しかない。行きに時間が掛り過ぎた?上でのんびりしすぎた?翔也のバンドの音楽をかけてノリノリになったのが敗因か。兎に角、はっと気がついた時には既に10分前だった。
普段は基本五分前行動を実行しているんだからね!と誰かに向かって言い訳する。今日はほら、旅先で浮かれたっていうか、思いの外登りがきつくて疲労していたというか、すみません!油断していました!何故だか誰かに謝りながらも足は止まらない。
むしろ止まれなくて足が付いて行かなくてちょっと怖いくらい。
嫌々、でも止まる訳にはいかない。
♪倒れるまで走り続けろ♪倒れたら立ち上がれ♪それ以外何が出来る?何がしたい?お前を運ぶ誰かなんていない♪自分の足で大地踏みしめろ♪
oZの KEEP RUNNING が脳内で加速する。うん。分かってるから。今結構いっぱいいっぱいだから、これ以上急かさないで。
メインボーカルの案山子君の歌も良いけど、ギター&サブボーカルの翔也のパートが良いんだ〜♪いや、別に身贔屓じゃ無いよ?本当に良いんだから。
結構ハイになっているみたいで、脳内で訳の分からない会話をしながら、車道に飛び出し、残り50メートルを猛ダッシュ…しようと思ったら、そこから駅前が見えた。
「あ!来た来た!」
そう言っているのはバス案内所の愛想笑いのおばさん。
「急がなくて大丈夫だから!」
バスの運転手さんらしきおじさんもニコニコしながら叫んでいる。
あれ〜バスの時間って厳守じゃない?普通。容赦なく目の前でドア閉められた事もあるわよ。
「これ逃すと更に1時間待つからね。待ってて貰ったわよ」
案内所のおばさんはしれっとしてそう言った。
いやいや、良いんですか?それ。
バスに乗っている数名も別に憤慨もしていなければ、嫌味な視線を送って来る事もなく、のんびり好きに過ごしている。
あれ…なんだろう。この雰囲気。
あぁ、こののどかさが田舎の空気なんだな。
叔母さんが行方不明になって選んだ住処は、そういう場所だったんだね。
酔った。
だって、酔うでしょう?細いガタガタの砂利道で常に揺れるし、対向車が来る度に脇に寄せて止まり、また発車…の繰り返し。窓の外は鬱蒼とした木々の壁だし。外では鳥だか虫だかがうるさく鳴いているし。車内に迷い込んだ残念な虫が、飛び交って煩わしいし。蜂じゃないよね⁉︎と何度ビクついたことか。
唯一の救いで翔也のバンド、oZの歌をイヤフォンで聞いていたんだけど、空いているのにわざわざ隣に座ってきた地元のおばあさんが、物珍しそうに話しかけて来るから、応える為に音楽を切った。それが一番の原因だと思う。
「泉さんの所に来たの?まぁ〜珍しい。あの人の姪御さん?ヘェ〜そうなの」
ジロジロと眺められ、
「東京から?あらまぁ」
と言われた時には車内がちょっとざわついた。そこまで珍しいか?東京人は珍獣か?日本の首都は伝説ではなく実在するんですよ。
もうそろそろ愛想笑いも限界…と言う所で、
「あ。ほらここよ、ここ」
そうおばあさんは窓の外を指さして言い、
「ちょっと、運転手さん、この人ここで降りるわよ!」
と、運転席に向かって叫んだ。
そして、当然…と言う感じにバスは停車した。
うわ〜このバス、降車ボタン何の為に付いているの?
私1人でこの降り方出来ないわ。
他の乗客も特別驚いた風もなく。運転手さんも別段迷惑そうでもなく。
「気をつけてね〜」
と見送ってくれた。
助かった。
バスを見送ってから、大きくため息をつき、深呼吸。10メートルほど行きすぎた道を戻る。流石に車は行き交える幅はある一車線の道路沿いの、ブロック塀に囲まれた平屋の古い民家。そこが教えられた家だった。
タブレットで確認したらほぼ一致した。
ここに叔母さんが…改めて緊張してきた。でも後戻りは出来無い。
歩き続けろ ここまで来たんだ 何も恐れるな お前の後ろにはいつもマイクを持った俺がいる♪
おなじみoZの「後ろの正面の案山子」より。
最初聞いた時、どうなのそれ?と思ったけど、ごめん、案山子君。結構今心強い気がするよ。気のせいだとは思うけど。
息を整え、いざ、インターフォンを押そうとした瞬間
「泉さん所に来たの?」
後ろから声がした。
人口密度は東京より全然低そうなのに、良く人に会う。
「民生委員かね?介護の人?病院、まだ掛かるみたいよ」
道の反対側の家の窓から顔を出したおばさんが叫んでいる。
そんな大きな声出さなくても聞こえるけど…え?病院?
「あの、私、泉の姪です」
そう答えると、その人は
「え!」
と言ったきり固まった。
「ま〜ったくびっくりしたわよ。今まで誰も訪ねて来たことなかったし、親戚がいるなんて聞いたこともなかったし、急に来るから、そんなに具合急変したのかと思って」
「はぁ、すみません」
何で謝っているんだろう?私。と思いながら何故か向かいの家でお茶を飲んでいた。
叔母さんの家は鍵がかかっていて、病院はさっきのバスにそのまま乗っていれば着いたんだけど、そう言うわけで次が来るまで1時間かかるし。正しいバス停がどこなのか分からないし。
もうすぐ旦那が帰って来るから、車で送って行くと聞かない向かいの家のおばさんに従い家に上がってお茶までいただいている。
警戒心とか無いのかしら。見ず知らずの私に。
こう見えて、メタラーだよ?怪しくない?
愛想笑いで応じながら 、心の中では疑問符が一杯。
「あぁ、帰って来た。あんたちょっとこの子向かいの泉さんの姪なんだって。病院まで送ってあげてよ」
おばさんは仕事からたった今帰って来たという旦那に、申し訳ないそぶりも見せずに言い放った。
いや、あの、申し訳ない…とさすがに恐縮する私には興味を示さず
「へぇ。姪なんていたのか」
そう言うとUターンして出て行く。慌てて後を追った。
顎をしゃくったのは乗れといういう意味らしく、一瞬躊躇した後、慌ててお邪魔します…と言ってドアを開けた。
「あれか。叔母さんの病気はそんなに悪いのか」
おじさんはぶっきらぼうながら、話しかけて来た。
「いえ、それが、病気のことは全然知らなくて、偶然訪ねて来ただけで…」
期待に添えなくてすみません…と言ったらさすがに不謹慎か…?と思い言葉を切る。
おじさんはへぇ…と言ったきり私に興味を失ったみたいで、黙って運転に没頭している。
私も、窓の外に興味があるふりをすることに没頭することにした。
車で15分位か?
辿り着いた病院は、白いコンクリート造りのありふれた四角い建物。
良くホラーの舞台として登場する病院そのものといった感じの、これといった特徴のない建物だ。
「ありがとうございました。助かりました」
そう深々と頭を下げ、病院に向かう。面会時間って確か制限があったよね。これで会えなかったらシャレにならない。
東京土産のバナナ型のお菓子はカバンの中に入っているけど、お見舞いに渡して大丈夫な病気かな?
重いカバンを抱え上げ、乗らない気持ちを引っ張り上げ、受付を探した。
「泉さんの⁉︎」
受付で叔母の名前を言うと、看護師はあからさまに好奇心を剥き出しにした視線を送ってきた。
「姪御さん?へぇ…」
奥から物珍しいもの見たさの看護師が集まってきた。
「わざわざ東京から?物好きな…」
と言いかけた看護師は
「こら」
と窘められた。
間違いなく、好意的な反応ではないな。何となくこれから会う叔母の想像の人物像が出来上がって来た。
「303号室です」
やっと仕事の顔に戻った最初の看護師が、部屋番号を教えてくれたので、さっさとその場を離れる。
「面会時間は19:00までですから、急いで下さいね」
背中からそんな声が追いかけて来た。後1時間弱ある。 なるようになれ。
ホラー映画だと、必ず一騒動起きそうな陰鬱な雰囲気のエレベーターで3階に降り立ち、周囲にちょっと視線を巡らせたら見つかった。303号室。
いよいよだ…恋愛小説家、泉清子との対面。今の所の脳内イメージはかなりマイナス方向。偏屈の変わり者。
でも、私は可愛い姪っ子。うん。敬愛する叔母を訪ねてきた可愛い姪っ子だ。大丈夫!
大きく深呼吸して病室のドアに手をかけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます