カエル

　カエルが跳ぶと雨が降る。

　ご覧、カエルはそこら中にいるだろう？だから世界中で雨が降るのさ。


　虹がかかると蜘蛛が巣を張る。

　ご覧、虹があんなにきれいだから、蜘蛛の巣も輝いて見えるだろう？


　満月の夜には人が死ぬ。

　ご覧、ここには数えきれない墓があるだろう？満月は何週間かに一度、人の命を奪っていくのさ。


　君が歩くと犬が吠える。

　ご覧、あの犬はひっきりなしに吠えているだろう？君が急いで歩くからね。



　ご覧、人は何でも知ってるのさ。あの猫が明日の朝、隣の犬と喧嘩をするよ。そして君は言うだろう？


「やっぱりね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

エデン 天邪鬼 @amano_jaku

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

App Storeからカクヨムアプリをダウンロード

Google Playでカクヨムアプリを手に入れよう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ