面白い! 社会メッセージ性の有る娯楽作品です。

雰囲気を伝えると、映画化された「予告犯」に似ています。原作は未読なんですが、あの映画にメッセージ性が近い。でも、ストーリー展開は全く違います。
また、原発物としては、本作品を読み始める前に高村薫先生の「神の火」を連想したのですが、「神の火」より本作品の方が遥かに良い作品です。「神の火」は終盤がグヅグヅになっていますが、本作品は程良い火の通り方です。
なお、作者は模倣犯の出現を危惧して、あまり脚光を浴びたくないと語っています。その気持ち、良く分かります。如何にも実行できそうな内容です。個人的には、あの場面でもっと早く警察に捕まるような気がしますが、兎に角、良く練り上げられています。

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