彼女が視るのは非業の死体。されど訪れるのは希望の未来。

あれは2016年6月頭のこと。
カクヨムに『夜子』ちゃんのお試し版が掲載され、おおっこれは! と手応えを感じ星投入、当然のごとく1巻を発売日に購読してから早数ヶ月が過ぎました。
カクヨムでの後日談読切にも目を通し、さらに追加された連載編を拝読し、やはりこれは名作だなーと再確認しました。

1巻に引き続き、前半は日常での謎解き。
後半は物語の根幹に関わる宿敵との対決。
という構成の連作短編集ですが、後半の引き込み度、盛り上がり度は圧巻ですね!

今回の敵は、アメリカなどではメジャーな爆弾魔。用意周到にさり気なく張られた犯人の傍証は「なるほど」と頷けるものばかり。
一見無関係な前半パートからも伏線を引っ張っている辺り、さすがの構成力でした。

2巻の発売、楽しみに待っています。

最後になりましたが、個人的に夜子ちゃんの怪しい可愛さがツボで仕方がありません。
「体をまさぐってくれてもいいのよ。どうぞ性欲のはけ口にしてちょうだい」
とか、もう身悶え必須ですよ。
クライマックスで、秘めたる想いを打ち明けるシーンも劇的でした。

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