華やかさと熱さが同居した絆の物語

2部まで読了しました。
高い水準でまとまったハイファンタジーという印象でした。
魔王討伐戦といういきなりクライマックス感の漂う序盤から始まり、姉妹の確執を乗り越えて、魔王の娘マリーを共に育てていくという1部は中々に面白い構成だったと思います。
他の方も述べているようにバトルシーンや展開に熱いものが多く、それが泥臭さというよりキャラや技、描写の巧さもあって『華やかさ』を感じる熱さといった感じです。
そして愛情や友情、絆といったテーマがブレることなく、一貫した物語として成立しているので、雑音を感じることなく読み進めることができました。
何よりこれは魔王の娘マリーの成長物語というだけでなく、マリーを中心とした周囲の人々、それぞれのキャラの成長譚でもあるのではないかなと、個人的にはそこも魅力に感じました。
優しさと激しさ。相反するような様々な要素が、上手く噛み合っている良作でした。

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