魔王の娘に花束を~落ちこぼれ剣士と世界を変える小さな約束~

作者 結葉 天樹

160

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★★★ Excellent!!!

かたや、凛と国を背負って立つ英雄。
かたや、フードで顔を隠しておろおろ歩く作家。
ずっと前に関係を断っていた双子の姉妹は、「人間と魔族の最終決戦」という情勢から再び相まみえることになる。
そんなところから始まる物語です。

主人公で双子の妹のトウカは、過去の出来事から自信を失い、不安げにしています。
姉のオウカは王国最強と謳われ、その名誉に恥じないように気高く振る舞っています。
姉妹の再会は決して明るいものではなく、オウカはトウカに憎しみをぶつけ、トウカは怯えて惑います。
二人がなぜすれ違ってしまったのか、そして今もすれ違い続けているのかの描写が巧妙です。
魔族との戦いの行方というマクロな舞台と、姉妹のすれ違いというミクロな舞台が絡み合い、ストーリーがどんどん先に進んでいきます。
その展開は軽快で、一切飽きさせません。
一つのピンチを乗り越えたら、また次のピンチがやってくる。
ハラハラの連続です。

トウカは序盤ではどちらかというとオドオドした場面が目立ちますが、少しずつ勇気を発揮していきます。
そして、とあるもののために強くあろうという気持ちが湧いたとき、誰にも負けない芯の強さを見せてくれます。
その時に得られるカタルシスはたまりません。
ネタバレになるので詳しくは言えないけれど……トウカが本来の輝きを取り戻すシーンをぜひその胸に刻み込んでほしい!

主要登場人物の多くが女性でありながら、アツくなれる作品です。
熱い物語は男性キャラをイメージしがちかもしれませんが、女性キャラにだって紡ぐことができる。
当たり前のことではありますが、そんなことを教えてくれる作品です。

★★★ Excellent!!!

一部まで読みました。
とにかく主役二人がよく書けていて、確執の背景とそこから至った経緯が面白く、うまいです。次章以降につながるキャラクターとの出会いも自然で、しかも配役的な類型があまり思いつかなかったので新鮮でした。
ハイファンタジーは舞台の説明で個性を出すことは少なく、どちらかというと勢いと軽快さで盛り上げるものが多いと思うのですが、この作品はそうした要素に緻密な構成と硬質な筆致が加わり、読みごたえがありました。
続きも気になりますが、他のジャンルも読んでみたいです。作者の職人肌的な感性は、いろいろな方向性へ開花する可能性を感じました。

★★★ Excellent!!!

なんというか……読みやすく飽きさせない表現力、ストーリー展開、個性あるキャラクター……全てがハイレベル。

特に、豊かでありながら冗長さなどない表現力には憧れます。
中学生の姪にも読ませたところ、とても楽しんでいました。

今後の展開がとても楽しみな作品です。

 

★★★ Excellent!!!

キャラが一人ひとり生き生きとしていてどの立場のキャラも好感が持てる。
文章がよく練られていて助長な描写が無いので読みやすく、かつ必要な描写を的確に入れているので、読んでいて自然と世界観や個々の情景が頭に浮かんでくる。
面白い内容をここまでの文章力で表現できるのはなかなか無いので問答無用でオススメできます。
未読のかたはぜひとも読んで下さい。

★★★ Excellent!!!

二人の母親が一人の娘を守る為に奮闘するという設定はありそうで中々お目に掛かれなかったので、ついつい読み込んでしまいました。
そして娘の正体が魔王の子供であるが故に、彼女の前に様々な壁や試練が立ち塞がります。しかし、それらを母子共々乗り越える姿は本物の親子愛にも負けぬ美しさがあり、読む人に感動を誘うこと間違いなしです。
人種の垣根を超えた愛情を読みたい方は、是非一度お読みください。

★★★ Excellent!!!

いわゆる王道ファンタジーものではありますが、それ故にしっかりと盛り上がる要素を踏襲しています。
姉妹の確執や、魔王の娘との出会い。それを取り巻く者たちとのドラマが、この物語を大きく盛り上げています。
転生やチートに頼らない、かなり地に足のついた王道ファンタジーです。そういうのが好きな人はきっと気に入ると思います。

★★ Very Good!!

2部まで読了しました。
高い水準でまとまったハイファンタジーという印象でした。
魔王討伐戦といういきなりクライマックス感の漂う序盤から始まり、姉妹の確執を乗り越えて、魔王の娘マリーを共に育てていくという1部は中々に面白い構成だったと思います。
他の方も述べているようにバトルシーンや展開に熱いものが多く、それが泥臭さというよりキャラや技、描写の巧さもあって『華やかさ』を感じる熱さといった感じです。
そして愛情や友情、絆といったテーマがブレることなく、一貫した物語として成立しているので、雑音を感じることなく読み進めることができました。
何よりこれは魔王の娘マリーの成長物語というだけでなく、マリーを中心とした周囲の人々、それぞれのキャラの成長譚でもあるのではないかなと、個人的にはそこも魅力に感じました。
優しさと激しさ。相反するような様々な要素が、上手く噛み合っている良作でした。

★★★ Excellent!!!

 ハイファンタジーとして、とても完成度の高い物語です。
 愛や友情のため、互いに譲れないもののために戦う、という王道を貫きつつ、魔王討伐の顛末など、とても斬新な切り口も素晴らしいです。

 双子の姉妹と魔王の娘だけでなく、いがみ合う家同士の若者たちの友情と愛情、さらには種族を超えた絆が丁寧に描写されています。
 緊迫のバトルシーンも見どころの一つです。花の名前を冠した美しい技の数々が目に浮かぶようです。

 第二部を読み終えてのレビューです。これからさらに心躍る物語が続いていくのが楽しみです。

★★ Very Good!!

 皆さん大好き幼女が出てきますから。

 ☆に関してはまだ途中なので保留という形を取らせて頂きます。
 文章はしっかりしてるので心配はしておりません。

 強いて言うなら序盤は大事な部分だったとは思うのですが少し硬く重いので、ライト好みの方は7、8話をみれば多少ワクワクを感じられるかと思い、この表題です。

 作品に対して失礼かもしれませんが、小説をあとがきから読む人も居る、と言う事でご勘弁。

★★★ Excellent!!!

「誰かに校閲・しっかりとした感想をもらいたい人向けコンテスト」用のレビュとなります。

 非常に読みやすく、情報も整理されていて頭にすっと入ってきます。
 また序盤は物語の牽引力が非常に強い。序章としては大成功ではないでしょうか。
 人の深い部分の描写も出来ています。

 難をいえば(ほとんど難癖レベルですが)売れ線ではないところでしょうか。
 物語を書く能力は非常に高いのですが、市場がない。

 小説賞高次予選レベルの作品ですが、編集視点ではそこで大きく減点されそうです。

 自分の小説を貫くのであれば、十分面白いので無理に変える必要はないでしょう。
 小説を自分の手から離し、多くの読者に委ねたいのであれば(作家としてデビューするなら)、市場の分析をし、売れ筋というものをフィードバックするべきでしょう。
 その場合、大衆迎合という苦渋を飲む必要がありますが……。

 この話だと、暗殺教室の見せ方が参考になりますかねぇ?
 ちょっと、小説のレベルが高くて確度の高い指摘が出来そうにありません。申し訳ない……。

 非常に良い作品でした。
 ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

魔王討伐の手柄を立てた英雄の姉妹は、ひょんなことから、「魔王の娘」を育てることになった――。二人の姉妹(人間)と、魔王の娘(魔族)の行く末を描く長編ファンタジー小説。

描写やストーリー運びが素晴らしく達者です。すごく小説を書くのがうまいのです。快適な読書ライフを送れます。小説の書き方は、プロ級。自信を持って薦められる作品です。

主人公の姉妹も、対照的なキャラクターで、読んでいて楽しいです。魔族の協力もあり、周囲に隠しながら、どう「魔王の娘」を育ててゆくのか。ファンタジー世界での日常の暮らしの楽しさもあり、また、戦いの楽しさもある、オールラウンドに楽しいファンタジー小説です。

★★★ Excellent!!!

使い古された魔王討伐を新た視点で描くファンタジー。

戦闘描写もさることながら、心情の描き方が上手く、仲の悪かった姉妹が血の繋がらない娘を通して関係を修復して行く筋道を丁寧に描いている。

物語全体としては心に訴えかける話ではあるが、技と技がせめぎ合う戦闘描写がいいスパイスとなって作品を引き締めている。

ファンタジー好きにも、ドラマの好きにも読んでほしい作品だ。

★★★ Excellent!!!

連載中ですので、公開分のみの感想です。

幼く純真な魔王の娘が、すれ違ってしまっていた姉妹の心を結び、再び家族として生きていくキーパーソンとなるのが印象的でした。

本人は非常に良い子で、常に周囲の人々を優しい気持ちにさせるのに、忌み嫌われる魔王の娘という設定が切ないです。

★★ Very Good!!

剣と魔法の世界で人間の姉妹がまだ幼い魔王の娘を引き取り、育てていく物語です。
第一部は姉妹の確執を中心に娘との出会いを華々しいバトルシーンを交え描かれています。
そして第二部からは子育て開始となり、ほのぼのした様子なのですが……。
貴族社会の陰謀や不穏な動きを見せる魔族たち。底知れない闇が立ち込めるなか、人と魔、異なる種族でありながら母娘となった三人の行く末に目が離せません。

★★★ Excellent!!!

それぞれの思惑ですれ違ってしまった姉妹。そして倒すべき勢力の中で出会った少女。
理解できないからといって、理解しようという心を忘れてしまっては、人は変りはしない…そんな教訓が含まれている物語だと感じましたね。
また、戦いの描写も臨場感があり、物語の中に引き込まれました。

★★★ Excellent!!!

現在、一部と二部の途中まで公開されています。
一部はとにかく戦闘シーンがカッコイイです。技の見せ方もうまく、作者さんの技術力の高さがうかがえます。
二部はほのぼのとスタート、次第に緊張感が増してきました。

トウカとオウカの姉妹の戦いから始まって、貴族同士の争いまでミクロからマクロな視点を網羅しています。
皆さんもぜひ一読を!

★★★ Excellent!!!

すごく感動しました!!

しっかりと世界観が作られている異世界ファンタジー作品です。
魔法とか剣の必殺技とか、異世界ファンタジーらしくバトルシーンがカッコよく描かれています。

しかしこちらの作品、何より特筆すべき点は「絆」だと僕は思いました。
登場人物全員が愛にあふれているような、ほろりと泣けるようなお話を読みたいという方には、全力でおすすめいたします!

魔王の娘のマリーが登場してから、ものすごくおもしろくなりますので、とにかく7話までは読んでみて下さい!
ああ、マリーかわいいよマリー!

★★★ Excellent!!!

なので是非、第9話までは読んでほしいのですよ。
決してそれまでが読みにくいわけじゃないんです。
むしろあっという間に読み進められるのです。
良さがわからずにブラウザバックしてほしくないんです。

「昔話をリメイクしてみた」ともども、更新、待ってます!

★★★ Excellent!!!

稚拙な感想で申し訳ないのですが、読み続ける度にのめり込められる良作でしたほんとうにありがとうございます。
主人公であるトウカとその姉 オウカ(あらすじ的に考えるとW主人公何ですかね?)が、魔王の居城で出会った魔族の幼女 マリーの出会いと成長を描いた王道中の王道を往く異種族間家族ファンタジーの代名詞と謂えましょう。
良いですね。これまではあまりこういうジャンルの小説は読まなかったのですが、これを機に探して読んでみたいと思います。
ずれた話を修正して、感想の続きを。
物語は中世風で人と魔族が争うTHE ファンタジーな世界。個人的にもはやテンプレとなっている異世界やらチートやらの無い純粋なハイファンタジーな世界であるということが良かったです。
それと、バトルシーンですが、一文一文は短かいものの、短い故にスッと頭に入ってくるかのような分かりやすさがありました。これは参考にせざる負えませんね。
全体的に見ても特に読みづらい箇所は少なく、一話ごとの文字数が少ないので淡々と読むことが出来ます。つまり、何が言いたいかと言うと、面白かったです(底辺Web作家並の感想)。
偉そうで粗末な感想をつけてしまい、本当に申し訳ないです。次話の更新待ってます。

★★ Very Good!!

主人公と女性剣士と魔王の娘と全体が華やかです。バトルも必殺技も華やかで優雅さが漂っています。泥臭い男のバトルとは一味違った物語が楽しめる作品です。
少し気になったのは一話がすごく短いこと。一話ごとに視点や場面が切り替わるのでわかりやすいと言えばそうなんですが最初に第1部が63話かあーと引いてしまう人もいるかもしれません。ちょこちょこ読みたい人には区切りがすぐに来るので読み返しも楽ですしいい構成だとは思います。ただ、だーっと全話読むには少し細切れ過ぎるような気もします。一長一短ですね。最初に一話が短いって事をわかるようにしていればいいかもしれませんね。
本文に描写や説明箇所が少ないのでサラッと世界に入れます。補足のために登場人物や設定の説明箇所もあるので脳内補完も必要ありません。