死神を物語の軸に据え、リアルとファンタジーが巧みに結び付けられたドラマ

ジャンル的にカテゴライズするのが非常に難しい作品ですが、強いて言うとファンタジー要素のある現代ドラマでしょうか。
リアルとファンタジーの相反する要素が、「死神」という存在を軸にして結び付いているお話です。
また、作中では事前に死神側から提示されるルールに則って、様々な論理が展開されたり、それ自体がストーリー上の伏線になっていたりする箇所もあるので、ファンタジー系ミステリ的な読み方もできるかもしれません。

前半部は、ディケンズ『クリスマスキャロル』とかゲーテ『ファウスト』みたいな雰囲気を連想したのですが、後半部の死神との舌戦には法廷物の小説とも異なる、一種独特なノリがありますね。これもファンタジーテイストの効果でしょうか。
各種設定の巧みに収束していくプロセスがお見事です。

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