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作者 aina

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15人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

家族って、なんでしょうか。
保育園に通う娘と、パチンコに熱を入れる夫、喜びと葛藤が綯交ぜとなった主婦の目線で語られる物語。
熱帯魚と夜店で購入した金魚が、主人公である主婦の心を反映しているかのように、描写されています。

リアリティある物語であり、夫に対する主人公を「頑張れ!」と応援したくなります。

インスタグラムを上手く絡ませており、完成度のとても高い作品であると推奨いたします。

★★ Very Good!!

 首の皮1枚繋がって、やっと幸せを保っているような家族の日々が切々とつづられています。
 その痛みも、ささやかな幸せも、胸に迫ってくる中編です。
 
(以下ネタバレ含む)
 

 案外こんな風に成立しているカップルや家族は多いのかなと感じました。駄目な人がどこまでも駄目なわけじゃない。傍から見ればどうしようもないかもしれないけれど、その人なりの節度や優しさで辛うじて成り立つ幸せもあるのです。
 それを断罪してバラバラにしてしまうのは、ある意味簡単で短絡的かもしれません。耐えながらも幸せを見つけていくのが、流されているように見えても一番過酷な選択なのかもしれません。

 だから、この物語はこの家族を終わらせずに、「それでも娘と手を繋いだときの幸せは確かだ」という見送り方で締め括られました。この生活の中にも幸せはあると信じたい、彼らなりの幸せを続けさせたいという作者さんの感情移入あるいは優しさが導いた結末なのかなと思いました。

 皆さんが紹介文の「のんびり」に突っ込んでますが、本人たちにとっては「のんびりした日常」なのだろうけど、周りからすると本当に危なっかしくて仕方がない。

 連載を追いかけながら、ずっとハラハラしていました。相変わらず伊藤愛夏さんらしい良い読み物でした。

★★★ Excellent!!!

のんびり、とありますが、読んでいる側はまったくのんびりさせてもらえない(笑)スローなテンポの中に確実に忍び寄る不安感、平凡なようでいてずるずると引き摺るみたいな生活感、色はあるけれどもどれも何か色彩が暗い。明度が低い。
以上が絶妙なバランスで成り立っている作品だと思います。

★★★ Excellent!!!

タグには「のんびり」と書いてありますが、物語の端々にギャンブル依存症の夫を嘆く、ママの叫び声がリアルに伝わってきます。
これを、逆に比較的に読みやすく易しい文体で書かれているので、そのギャップがギャンブル依存の現代問題を風刺しているように思えます。
現代のちょっとした闇の部分を描く、伊藤愛夏氏の独特のワールドは健在さを保っています。
今後どのような展開になっていくのか楽しみです。

★★★ Excellent!!!

若くして子を産み、結婚することになったヤンママの、危なっかしい新婚生活。

夫が酒・タバコ・ギャンブル好きという、これでもかというほど危うい予感しかしないので、読んでいてハラハラしっ放しです…。
スピーディな文体でさらっと流してたりする部分が、実は脳裏に引っかかってスリリング。

世間や親の理解度の低さ、子育てに暗い影を落とす財政事情。
リアリティの高さが背筋にゾクゾク来ます。読み進めるのが怖い。何事もないことを祈りながら、彼女の私生活を見守る感覚。
特にパチンコ趣味は嫌われても仕方ないですね、生活費を切り詰めている事情があると、なおさら。
これからどうなるのか、胃を痛めながら読み進めたいと思います。

★★★ Excellent!!!

幸せの隙間から、押し隠したい不安が漏れ出す。不思議なリアルさを醸し出す文章が大変魅力的です。
淡々とした言葉から紡がれる不穏な空気に、ざわざわとした不安が強くかき立てられます。
これから物語がどう展開して行くのか。とても気になります。