締めくくりの衝撃。

筆者さまの三作目に当たるクトゥルー神話である。

恐らく旧神のなかでも最も知名度と人気の高いナイアルラトホテプをテーマにした今作は、いわゆる悪役、ナイ神父腹心の部下視点で語られている。そのため数々の謎が明らかになる………かとおもいきや、ナイ神父の考えは部下にも明かされない。やきもきしながら読んでいくと、最後には衝撃的な事実が明らかとなる。

正に由緒正しいクトゥルーの正当作品と呼べるだろう。言い回しも、或いは最後の狂気的な終わりかたも。

現代に甦るクトゥルー神話の本格派。是非とも一読していただきたいものである。