お前ら全員バカじゃねぇの?

戦争は愚かだと強烈に訴えてくる作品。何百年も前から幾度となく争い続け、直接被害を受けたわけじゃないのに綿々と受け継がれていく恨み。自国の利益のために紛争に首を突っ込む強国。現地の人を人と思っていない兵士。あまりにも浅慮で短絡的で利己に凝り固まっていて、読んでいて本当にイライラする。
でも同様のことは現実に起きていて、自分が平和な国に身を置く第三者として外から眺めているからこその感想であり、そして間接的に加担していることを見ないふりしているのだと容赦なく突きつけてくる。
ラストのメッセージには感動する。だけど、それだけじゃなくて、自分にできる何かを考えるきっかけにしたい。

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