タイトルに惹かれてずっと気になっていた作品。矛盾をはらんだ倫理観の推移を、巧みな構成と淡々とした文体とで描ききっている。淡々としているけども、実はむせび泣いているような気配が漂う。
晴見 紘衣(はるみ ひろえ)です。 影のあるハッピーエンド、光のあるアンハッピーエンドが好きです。 『白矢の雨』短編の代表作 名刺代わりの一作。日本昔話の…
現代ですら、ほとんどの人は食べる為の殺しの現場に立ち会っていない。食べる物が生きていたかどうかなんてのは、案外すぐにどうでもよくなっていくのかも。本物が何なのか、それはその世代に生きる人にしかわから…続きを読む
何よりも先ず、ともかく圧倒されたと言いたいです。 構成や筆致の素晴らしさは言うまでもなく、この強烈過ぎる――それでいて細を穿ったまでのメッセージ性。 現代への皮肉と言い表すよりは、本当に現代へ…続きを読む
小説の中にもタバコの件などで出てきますが、もう既に、こういう倫理の逆転がかなり起こっていますよね。今正しいとされている事が、以前はとんでもだったり。。民主主義って、多数派が正しいという概念ではないん…続きを読む
新たな科学技術が生まれれば、新たな倫理的価値観や制度が生まれていく。科学だけを知っているだけでは、この世を制御できないことを実感させられる。
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