これはいいSF。二度目の喪失が物悲しい。
現代ですら、ほとんどの人は食べる為の殺しの現場に立ち会っていない。食べる物が生きていたかどうかなんてのは、案外すぐにどうでもよくなっていくのかも。本物が何なのか、それはその世代に生きる人にしかわから…続きを読む
主人公の女は生きるための殺生を禁忌とする世界の流れに翻弄される。この世界の倫理観は海の干満の様にゆっくりと、打ち返す波の様に小さく変化し、その変化にのまれるもは悪とされていく。主人公の愛猫、…続きを読む
他の方がおっしゃているように、何十年後かに読まれた時、どういう感想を抱くか。まさかこんなことあるわけない。そう否定したくても否定できない。そういう恐怖がここにはある。今この話に恐怖する人が、何十…続きを読む
これからの社会が直面するであろう命や倫理の重要な概念がダイナミックに変化しうる中で、何が失われ何が得られるのか?それすら言葉に出来ないままに社会が変化していく有り様が書かれているように思います。テ…続きを読む
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