慎重な言動が極端すぎて、逆にツッコミどころしかない爆笑ファンタジー!

先日第一部が完結した『キワクエ』こと『高度に発達したVRMMOは現実と区別がつかない』の作者・土日 月氏による新作ファンタジーです。

前作で「リアルを追及しすぎたために、ゲーム内容が一周回ってとんでもない生き地獄状態になり、世間のユーザーから『クソゲー』の烙印を押されてしまったRPGの世界」を描いた同氏ですが、新作も負けず劣らずヤバかった。

今回は「明らかにチート級の能力があるのに、性格が無駄に慎重派すぎてなかなか無双しようとしない主人公の異世界転移物語」です。
毎回コンセプトが極端に振れすぎィ! 

いや、しかし実際RPG好きな友達の中にも、昔はクラスに一人ぐらいハンパなく慎重派な人って居ましたよね。
ゲーム序盤の町の周辺で、おまえそんなにレベル上げしてどうすんだよってぐらいにキャラクターを育成して、それでもなかなか次のイベントに進もうとしない的な。
その種の行動を、本当に実践しちゃうのがこの作品の主人公です。
マジで準備が入念すぎて、逆に頭おかしい(褒め言葉)。

ところが不思議なことに、この何やらツッコミどころ満載の主人公が、ときどき妙にカッコよく見えてしまうので困る。
そして、そんな感覚を抱いている自分自身に気付いた途端、急に謎の笑いが込み上げてくるという。
土日氏の笑いのセンス、マジですげぇよ……もう個人的には、現時点で前作の笑いを超えちゃいましたよ……何なのこれ。

というわけで、主人公の言動にツッコミ入れながら笑い転げてみたいライトファンタジーファンの方は是非! 

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