二本の線路に囲われた、歪な円形の町。列車に乗ってその町から出ていくものは、棺だけ。千葉は28歳の教師。この町での単調な暮らしを受け入れている。教え子の中2の少女・天根みらいは、自分を『線路症候群』だと言う。線路の先に何があるのか、どうして外に行けないのか。町の誰も答えられない問いに、囚われて。同じことばかりを繰り返しているようで。町では子供の死が相次ぎ、だんだんと終わりが近づいている。読んでいて息苦しい。町を出たい、という少女の願いは叶うのか?読み始めたら止まらない物語です。
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