美しい文章で綴られるライト・ミステリー

……なんと表現すればいいのか。
この胸が締め付けられるような読後感は、ちょっと僕の陳腐な言葉では表せない。
物語は、主人公が久しぶりに会った同級生と、昔見た「幽霊」の正体を回想を交えながら推理していく、というものです。
ミステリ的な仕掛けに騙されることは残念ながらなかったのですが、最後まで読み終えた後、もうそんなことはどうでもよくなっている自分がいました。(笑)
描写が巧く、京都の風景が目に浮かぶようでした。淡々とした文章でありながら、終盤の主人公の言葉一つ一つが、心に響きます。
ミステリーが好きな人もそうじゃない人も、読んでない人はぜひ読んでください。
きっと、胸が締め付けられますよ。

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