誰もが強いというわけではないから
- ★★★ Excellent!!!
僕は直接うつ病と診断されたことはないが、そうなってしまう傾向は多少なりともあると自覚している。
ここに書かれている「うつ病」の症状であるとか、それに対しての思いというものは断じて他人事ではない。僕にとって、というだけではなく、多分、誰にとっても。
誰だってこうなる可能性はある。僕も、これを読んでいるあなたも。
「電車の中で、ウォークマンの音漏れが、昔は気になってイラついていた。今は、自分が垂れ流しているかもしれない状態で、そうなって初めて、もしかしたらかつて俺がイラついた知らない誰かも、同じ病気を抱えていたのかもしれない、と思い当るようになった。」
この一文が、僕の言いたいこととピッタリ合致している。
みんながみんな、一度も折れずに、くじけずに生きていけるほど、強いわけはない。そんなわけはないのだ。
だから、少しだけでいい。このエッセイを読んで、誰もがかかりうる「うつ病」というものについて考えてみてほしい。