特殊能力をもつキャラクターが織りなす物語。でも、そこに描かれるのは、平穏無事な日常。いつもと違う視点から丁寧に切り取られる心理描写が心地いいです。
花咲か爺さんの子孫による葬送の儀式がとても綺麗。舞う花と共に送られる死者と、慰められる参列者の気持ちがよく伝わってくる描写だった。主人公が花咲師の在り方に疑問をもち、悩み、成長していくのもいい。漫…続きを読む
私事なのですが、三年前に祖父を失くしました。その際、焼いたお骨を綺麗に掃いて扱ってくれる火葬場の人のことを、この作品を読んでいて思い出しました。故人への敬意が感じられたのが嬉しかったのか、今でもそ…続きを読む
花咲爺さんの物語には、様々な意味が込められているといいます。桜という花自体が彼岸と此岸の間に咲くというモチーフと見られること。これは春の一時に華麗に咲くという儚さから日本人が想起したものです。…続きを読む
灰をふりまくと、花が咲く。その能力を受け継いだ高校生、灰慈。ほんわかした話かと思ったら、実は心をぐっとつかまれる。スズメと話ができる友人ツヅラのキャラが、この熱い物語に、いい味を添えている。
もっと見る