アラサーアイドル、誰が為に歌う？

会話や主人公エリナの心の声を中心にしたテンポ感のある文体。
いちいち突っこんだり毒づいたりするのがなんとも落ち目のアラサーぽくて笑えます。

可愛い服を着て可愛いセットの中でキュートでポップな歌を歌っていたい。
そうやってここまできた。

彼女を突き動かしていたそのエナジーもプライドも、ついには路線変更という憂き目に合うのだけれど…

ショービジネスという世界にあってずっと持ち続けていなきゃいけないもの、輝き続けてなきゃいけないこと。
そんなことをときにポップでコミカルに、ときに心に突き刺さるような言葉で綴った素敵な作品でした。

面白かったです。