放射能に汚染された廃墟を舞台にしたバイオホラー

主人公の女性は、原子力発電所の社員で、上司の命令を受けて放射能に汚染された町に生息しているという謎の生物を確認するため、廃墟の病院に防護服に身を包んで潜入します。

そこで待ち受けていたおぞましい生物。
次第に明かされていく恐ろしい事実。

何よりも話の展開の仕方が実にうまいのです。
伏線となる情報が少しずつ描写され、それが逆転に次ぐ逆転につながる快感を味わえます。

題材があまりに現実に起こった災害に迫りすぎていて、書籍化は難しいと思われますがエンターテイメントとしては商業的なレベルを凌駕しています。

埋もれさせるには惜しい一作でした。

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