第16話 春の三日月
今夜は三日月、桜の木の上、
あなたは窓から三日月眺める、何を考えているのかな?
真剣な顔をして、哲学者のような詩人のような。
あなたの大きな
おそらの大きな
春の夜空の大きな三日月。
「ごはんだよ」
まぐろの缶詰、かつおぶし掛け。
にゃんっと窓から飛び降りて、トタタタタと階段下りる。
ハグハグハグハグ
月よりごはん。
今日は三日月見ながら、いっしょに寝ようか?
毛布にくるまり、月を見ながら、いっしょに寝よう。
カーテン閉めずに寝てみよう。
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