実写映画化希望!

 同作者様の『前に進めば痛くない!』の方は漫画やアニメ版が想像しやすい雰囲気だったのに対して、この『右カウンター赤道より』はまさに登場人物、世界観、ストーリー、どれをとっても実写版が容易に想像できてしまうリアリティを感じます。

 もちろん決してアニメやラノベ好きには『前に進めば痛くない!』の方が向いてるとかそういう意味ではなく、老若男女、誰でも容易に画面が想像しやすいという意味です。

 登場人物は皆、魅力的なキャラクター性を持っているし、格闘技好きな人は当然として、深夜アニメをよく見る若者から実写の朝ドラ、昼ドラ、サスペンスドラマをよく見る主婦まで誰が読んでもノリや内容について行ける常識的世界観、そこに非日常的なアクシデントの数々がメリハリよく繋がるので、作中の出来事、流れが決して荒唐無稽にならず、自然と納得できてしまう説得力を感じます。

 とにかく、難しい知識や偏った趣味とかはなく、誰が読んでも面白く、読みやすく、納得でき、カタルシスを得られるという、まさしく迷わず万人におすすめできる作品だと思います。

 あと、エピローグの次のページの登場人物紹介(読後用)の『ツッコミ待ち感』が読み終えてしまった寂しさを紛らわすのに一役買ってくれますね。

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